mulog

シンガーソングライター・室井雅也の日々の徒然の綴り。

馬の耳に年末

暮れたね〜今年も。まぁ毎年毎年こぞって暮れやがるもんだから、びっくりしちゃうね。

またまた久方ぶりの更新となってしまいました。いや、書きたい事は沢山あるし、アプリを起動する所までは辿り着くんだけどさ。まぁなんせ心とはてなブログとの距離が遠いんですわ。渋谷駅から徒歩で行くTSUTAYA O-Eastくらい遠い。

 

 

「いや待ちなさいよ、そこまで更新に渋ってたアンタが何で急にはてなブログに筆を下ろし始めたのよ!どのツラ下げて液晶と向かい合ってんの!!」

 

 

って思われる方もいらっしゃると思います。

確かに。

 

なんでかって言うと明日、帰省するんです。その為の荷造りをしていたら妙に今年の想い出が走馬灯の様にビュンビュン蘇ってきて、割と荷造りどころではなくなってきてしまいまして。物理的な荷造りよりも心の荷造りをしておかなきゃと。

 

 

「なに急にポエミーになってんのよ!!そんな事言ってる暇あったらまずさっさと手を動かして帰省の為に万全な準備整えなさいよ!!早く歯を磨いて寝なさいよ!!!」

 

 

はい、じゃあ進めていきますけれども。

 

 

いやー、今年も終わりますね。皆さんは2018年、どんな年だったでしょうか。

楽しかった?辛かった?飛躍できた?それともイマイチだった?

それぞれにその人なりの今年の答えが出ているんだったら、良くも悪くも総じて素敵な年なんだと思います。僕はと言うと、今年は「一環として陰鬱としていた年だったものの、それが故に得るものが多かった」年でした。勉強の年でした。

 

それでは、ざっと2018年を振り返っていきます。

(みんなも一緒に今年を振り返ってみてね)

 

 

[1月]「様々な事が決まった月」

毎年の如く年末年始は実家で過ごすのですが、今年は成人式があったので、いつもよりプラスα長めに滞在していました。高校生の頃は可もなく不可もなく、まさに「普通」に高校時代を過ごしたのですが、中学生の頃は個人的に関わり辛いタイプの人が多かっただけに、成人式や同窓会の参加を直前まで悩んでいました。でも、「もうそういう人種の人達とは一生会わないかもしれないし、生前葬のつもりで参加しよう!」と思い立ち、なんとか参加を決意した記憶があります。参加してみると先輩や親に言われた通り、案外楽しくて、「室井、東京で音楽頑張ってるみたいやな。応援しとるで。」と、え、お前そんなに喋った事ないよな?って人にまでエールを貰ったり、お世話になった先生方にも学生時代の話や自分の現状を話した上でCDを快く受け取ってくださったりと、東京では感じられない類の温かさがちゃんと故郷にあって。そんでちゃっかり二次会まで参加してしまい、ふと、幼稚園の頃からの同級生達とお酒を飲んでる事の妙な雰囲気と幸せを、「青春」と言う長いようで短い時間と照らし合わせながら物思いにふけったりしました。ほろ酔いで歩いて帰った帰り道に安いレモンサワーの匂いがふわっと香って、あー、なんかまた東京でがんばろー。と思っていた様な、そんな事もないような。

そして東京に戻って新年早々、スイッチを切り替えて水溜りボンド・カンタさんとのミーティング。この頃、アルバムリリースやクラウドファンディングリリースが決定し、こっから今年盛り上げていくぞ!とスタッフも含め、気合いバチバチでした。これから始まる企画やリリースによってどんな人達と出会えるのだろうと、とてもワクワクしていました。

 

[2月]「実行に動き出した月」

引き続きアルバムやクラウドファウンディングの打ち合わせ。クラファンに関しては来月にリリースだったので、実行に向けて着々と準備を始めました。僕のいい癖であり、悪い癖であると自覚しているのですが、やりたい!とか叶えたい!と思う事はまず口に出してしまう「公言厨」みたいな節があって。恐らく、現状を変えたいならまず“そうしないといけない”って言う環境に身を置いてしまった方が早いと思っちゃうんですね。そうもしないと自分はまぁ怠惰な生活を送ってしまうし、何も始まらない気がしてしまって...。それが起因して今年はマネージャーの安藤に非常に辛い思いをさせてしまったので、来年はもう少しそういう自分と上手く付き合って、建設的に物事を進めていけたらいいな。

音楽活動ではシンガーソングライター・上野大樹さんの企画にバンドセットでお呼ばれしました。2016年の7月25日渋谷eggman。これが僕が本格的にライブ活動を始めた日なんですが、その日の対バンに上野さんがいらっしゃったんですね。それ以来あまり直接的に関わりがなかったので、個人的に上野さんに嫌われてるんじゃないかと謎の勘ぐりをしていただけに、お誘いを受けた時は驚きと嬉しさが同時にドンっときました。夏も彼と大阪・東京で2マンツアーを行なって、今年は非常にお世話になりました。

 

[3月]「本格始動」

そしていよいよ「ヒロインは君で」MV制作・渋谷スクランブルビジョンでの上映、アルバムリリースそ掲げたクラウドファンディング情報のリリース。解禁前に安藤とパソコンの前ですげ〜緊張していた記憶があります。

僕にも好きなアーティストが沢山いて、その人達の情報解禁をSNS等でよく目にしますが、情報社会なだけにまぁサラリと流れていきますよね。思いもよらないスピード感で。アーティスト側とリスナー側の温度差がすげぇあるな、と。自分はどちらの気持ちも分かるが故にもうこれは仕方がない事だなと思っています。需要と供給の間に供給側のエゴなんて知ったこっちゃないですから。

そんな中、クラウドファンディングとか言う、最近よく目にするもののよくわかんねーシステムをぶち込んだ情報を解禁して来た室井雅也に対して、真摯に受け止めてくれて、それに順応してくれるうちのファンの温かさったら。マジで売れたらみんなにお歳暮送るかんね。ありがとう。

そしてMV内容を同時進行しつつ、音楽活動ではバンドセットでのライブをよくやっていた記憶があります。元々、バンドを組みたいと思って弾き語り活動を始めた身分でしたから、色んな初めてに直面しながらも生き生きとやっていました。現状、最近はあまりバンドセットをやれていないのですが、来年は今一度、編成やメンバーなどを見直して、目処が立ったらまたやりたいと思ってます。(あ、一応言っておくと前のメンバーと喧嘩したとかじゃないからね!笑)

 

[4月]「第一の怒涛」

4月に入り、桜が咲き始め、桜と共に大学へのモチベーションが散ってゆき.....そんな音楽面とプライベートのギャップの狭間でもうぐっらぐら。もう少し上手く立ち回れたらって常々思うんですけどね。

作曲でも恋愛でも何でもそうだけど、夢中になったらとことん夢中になってしまって、ふと気づいたら知らない駅に着いていて、んで当たり前のように道に迷う。もう携帯の充電も無いし、PASMOのチャージもねぇ。朝すぎて銀行からお金下ろせねぇ状態。みたいな事がありすぎて、そろそろそこにも折り合いをつけなければと考えさせられていました。

それはそうと、アルバム関連の具体的な決定事項を進めて行きました。本や映画やYouTubeでも、やはり見栄え(表紙ややフライヤーやサムネイル)と言うのは本当に大切で、自分が音楽をディグる時に主な動機は“ジャケットがいかにカッコいいか”で再生する事が多いです。だから絶対にCDのジャケットには妥協したくない!と言う想いがあるので、1st アルバム「hen」のジャケットはchelmicoなどのアートワークを担当されている大倉龍司さんに依頼させて頂き、写真は前作に引き続いて山本華さんにお願いしました。自分の脳内を覗かれている様なお二人の理解力と技術力に本当に救われます。

そんな打ち合わせを経ていく中、クラウドファウンディングの実施期間が終了。もう期間中、ずっと心と身体が落ち着かないあの感じ。朝起きてまずクラファンサイト「CAMPFIRE」を開いて、到達金額を見る生活。新手の拷問すぎ。結果、目標金額の150万円には達しなかったものの、支援金額1,409,850円と言う無名のインディーズアーティストでは考えられないほどの金額が集まりました。中盤、かなり停滞していた期間があって何度も心が折れそうになったのだけれど、ラスト3日の追い上げが箱根駅伝ばりにものすごくて、なんだか感動しちゃいました。YouTuberのお友達のアバンディーズのエイちゃんやマーキュリーさん、ずっと昔から好きなPENs+の新井リオさんなどもさり気なく支援してくださってたりなんかして、こんな男になりてー!と思いました。そして何より日頃応援してくださってる皆さんは、まだ学生だったり、バイトをしている中、僕の夢に投資してくださって。もうこれは売れたらお歳暮のみならず、家買わないとですね。改めて支援してくださった皆さん、ありがとうございました。

 

[5月]「色々な出会いの月」

名古屋で初の出張版「ノンフィクション・ゼミナール」(室井雅也の単独イベント)を行うところから始まりました。先月4月のクラファン労災を背負った状態の安藤が決死の想いで新幹線でやってきた顔を今思い出して笑っています。新幹線なのに席が空いてなくて立ちっぱなしで東京から来たとかなんとか。また出張版ノンゼミも来年やれたらいいな。

そして、5月は誕生月でもあるので12日で21歳になりました。確かこの頃からレコーディングエンジニアさんと打ち合わせを始め、豪徳寺デニーズの前でなぜか両手を天に掲げたポージングで写真を撮った記憶があります。なんだろう、20歳の誕生日はまだ喜びがあった。いや、21歳も喜びが全く無かった訳ではない。でも何だろうこの違和感は。20歳までなのでしょうか、誕生日の喜びと言うのは。20歳を喜びの頂点とした山折のグラフなのか、段々と老いてる感じがあって何処と無く寂しさも同時に感じますね。まぁでも、年をとるってことはそれと付随して経験や想い出が貰えると言う事だから、あれです、幸せならオッケーです。誕生日の3日後にフラれたけど、まぁそれもオッケー。きっとオッケー...。ウッ。

 

[6月]「怒涛の月」

そんな失恋負債を抱えたままの私でしたが、それを忘れさせてくれるくらい怒涛の月でした。多忙に対して「ベストタイミング賞」を差し上げたい。

と言うのも、本格的に「hen」の新曲4曲分のレコーディングがスタート。そしてそれと同時に「ヒロインは君で」の栃木での撮影。神奈川県は三浦半島でのアルバム関連の撮影。その間に大学とライブの日々だったのでスケジュールがかなりギチギチでしたが、ずっと楽しかった。毎日がレコーディングでいいし、毎週末撮影でも良いってくらい楽しかった。勿論、一人で家でダラダラしたり、映画を観に行ったりするのも好きなんだけど、暇を紛らわす為の予定ってなんだか虚しくなってくるんですよね。ずっと美味い飯を食ってる人はたまに食うカップヌードルの美味さを感じられないのと同じで、ずっと満たされていると小さな幸せに気づけなくなってきてしまいがちになってくる。そして、次第に「満たされない」と言う事で満たされてしまってどんどんネガの沼にずぶずぶはまっていってしまったりなんかして。元々ネガ指数が高い人間なので、自分はある程度予定が舞い込んでいたり、明確な目標がきちんと定まっている方が性に合っているな〜と感じます。いつかこんな月が続いていけるように、まず来年は来年に現れる目標を着実にこなしていきたい。

 

[7月]「したたかに準備の月」

先月、撮り終えたMVやアートワークの素材編集を進めつつ、引き続きレコーディングしていきました。

誰かと作品を作ると言うのは、自分の、もしくは誰かのアイデアや一言でガラッと作風が変わったりします。だからこそ、そのやり取りの中での言葉や態度と言うのは肝心要で、慎重に舵を切っていかねばなりません。同じクルーとして、この船は何処へ向かうべきかと言うのを最初に決めた目的地まで正しく導いていける様にお互いの合点を定める作業の繰り返しです。

そう言う意味では今年、その作業の難しさを一番感じたのはアルバムのレコーディングです。実は、個人的には初めていわゆるプロのレコーディングエンジニアさんとご一緒させて頂きました。頭の中ではこうしたい!というイメージがある中で、それを言語化できない歯がゆさに何度も苦しめられたと同時に、まだまだ勉強不足だなと痛感させられました。各楽器の個性を存分に発揮できる録音方法と演奏方法、歌い回し、そしてミックスやトラックダウンでの妙など勉強させられっぱなしです。こうやって音楽が作られているんだ、と2年目にしてようやくその気づきを得ました。次回のレコーディングに向けて、ちゃんと勉強していきたいと思います。なんたってそのイメージがバシッと伝わった時の清々しさったらないから。霧が晴れ、作品全体の見通しがよくなって凄く楽しいんです。

そして、この月に「映画甲子園」と言う学生映画のコンペのミュージック部門の課題曲として、「ヒロインは君で」が決定しました。個人的にこの大会に思い入れがあって、高校生の頃、インターネットの友達と組んでいた映像グループでこの大会に自主映画を応募したんですよね。その頃、そのグループで一緒だった映像監督の松本花奈も今年の映画甲子園では審査員として参加していて、なんだか感慨深いものがありました。嬉しかったなー。

 

[8月]「ついに解禁の月」

ついに、水面下で準備していたものを世に出せます。8月のいっぴに「ヒロインは君で」MVの公開、そしてそれに合わせて1stアルバム「hen」の情報解禁を行いました。

気づいたら前作「Talkie」から約1年経ってしまっていただけに、自分としても早くリリースしたい!という想いが強かったのでなんだかほっとしましたね。「次のMVは1ヶ月で10万回再生目指します!」としっかり公言厨具合が発揮し続けていた中での公約達成が叶ったので、本当に嬉しかったです。カンタさんをはじめ、色んな人のお力添えがあってなので感謝です。でも、今回はある種の「カンタドーピング」あっての10万再生なので、しっかり曲自体のバズが行えるように良い曲をしっかりと書いていきたい。

そして、新曲「カナシズ」MVの撮影も始まり、月末には新曲「季節のグルーヴ」の先行配信リリースを行いましたね。微妙に夢だったんですよ、ちょっと形容し難いですけど、あのApple Musicでまだ発売されてない曲が白くなってて、先行配信されてる曲だけ聴けるやつ。笑 あれ、なんかかっこいいじゃん。勘違いか。良くないな。「季節のグルーヴ」は8月の終わり、まさに季節の変わり目にリリースできたことが何よりも嬉しかったな。

 

[9月]「動きの月」

9月末にアルバムリリースを控えていたので、積極的にライブ活動を始めていきました。先述した通り、上野さんとの2マンツアーやサーキットイベント、そしてインストアライブなど、各地でライブ、ライブ。

初めてインストアライブと言うものを経験しましたが、好きです、あれ。内輪をより濃いものにするプロモーションも大切だけど、全く自分のことを知らない人に向けた外的なプロモーションを現場で行う経験がそんなに無かっただけに、とても新鮮でした。絶対に演歌しか聴かなさそうなおじいさんや、めっちゃオルチャンメイクの女の子二人組、子連れのお母さんなど、ローカルだからこそ出会える人たちがいること。リアルの大切さを思い知らされると同時に、韓国人っぽい髪型してて良かった〜と思いました。あの二人組にいつか「オッパ」って呼ばれたいっす。

そんなこんなであちこちでライブ活動をした夏休みを経てからの、1stアルバム「hen」リリース。これまでの曲を集めたある種ベストアルバムな内容ではあるけれど、それに新曲を加え、今の自分を乗せて再編し直したコンセプトアルバムになっていると思います。だから、明確な“おわり”や”くぎり“がある訳でもなく、これからまだまだ続いていくんだと言うあくまで自分の音楽人生の”しおり“の様なものを目指しました。まだまだ前書きの様な段階で、これからどんどん自分もまだ知らないページを書き足していくんだろうと思うと、自分でもわくわくしてます。やるぞ!

 

[10月]「動きの月②」

先月に引き続きプロモーション・ライブ月間。そしてこの月は特に自分のこれまでの音楽活動の中でも大きな出来事がありました。

まず、タワーレコード新宿店でのインストアライブ。シークレットゲストとしてカンタさんをお呼びし、ライブとトークセッションそ行いました。

なんか、この頃からかな?すっごくライブが楽しくなってきたんです。これまでは楽しくなかったの?と言われるとそう言う訳でもないんだけれど、どちらかと言うと頑張らなきゃ!って想いが先に立ちすぎて、思う存分楽しめていない感じがありました。あれかな、やっぱピアノの発表会育ちの人間だからかな。ちゃんと弾けたらゲーム買ってもらえたもんな。ポケモンのエメラルド買ってもらったもんな。うん。

このインストアライブで沢山の人が集まってくれて、こんなにも自分のことを知ってくれていて、自分の音楽を好きでいてくれていると言うことが自信に繋がったんだと思います。ものすごく力を抜いて、心の底から楽しめました。あ、もっと楽しんで良いんだ、って。

その感覚を抱えた上で迎えたアルバムのリリースパーティ。この日はレコ発なだけあって、いつもとは違う室井コアリスナー向けのスペシャルな内容にしたいと思い、セットリストはアルバムをほぼ再現する形で行いました。音楽関連のお偉いさんも観に来てくださって、「良かったよ」と言う言葉と共に。差し入れに馬鹿高そうなシャンパンを頂くという異例の事態も。帰ってみんなでシャンパンを飲んでみんなでベロベロになりましたとさ。

そして、この月のラスボスのように待ち構えていたのはZepp DiverCityでのライブ出演。シンガーソングライター大芝広己さん主催の「SSW」と言う弾き語りアーティストのみの恒例イベント。コレサワさん、大石昌良さん、片平里菜さんと言った名だたるアーティストの中で僕も出演させていただき本当に光栄でした。何と言っても、ニコ生の番組に一人で池袋のパルコへ観覧に行ったことがあるくらい大好きな大石昌良さんとご挨拶、そしてライブを観させていただきただただ震え上がっておりました。いや、すげぇのよ。もうライブとか、え、マジで弾き語りですか?ってくらい音数があって、まるでディズニーのショーを観ている感覚になりました。実際、それを大石さんに楽屋でお伝えしたら、「ディズニーのショーを目指しているところもあるから、本当に嬉しい!」と言われ、心の涙がびしょびしょに。ただ、あまりにもファンすぎて、「オーイシ最高!」といつものテンションでポロリしてしまいそうで危なかったです。(加藤純一最強‼︎)

これまでZeppのような大きい箱でライブをしたいと思ったことはあまりなかったけど、この日を境にいつか必ず大きな会場でワンマンをしたいと、強く思いました。本当に良い経験をさせてもらいました。

 

[11月&12月]「反省&研究の月」

10月でアルバム関連の諸々を終え、コンスタントにライブはあるものの、時間に余裕ができてきました。てか、ちゃんと大学に行こうと思ってほぼ毎日大学に行っています。去年は大学に行かず、1日に4、5本映画を観ていました。誰に謝ってるかわかんないけど、本当にすみません。

自分にとっての大学という場所は“普通”を感じ取れる場所です。確かに、音楽だけに専念したいのならば学校へ行かず、ライブ活動だけすれば良いのだと思います。もっと言えば音楽の専門学校へ行っていれば良かったのだと思います。でも、そうじゃなくて普通大学に進学し、未だにしつこく通ってるのは、やはり音楽の為だけの時間からインプットしたものだけで生まれた音楽よりも、日々の生活や普通の中から沸き立つリアリティが好きだからなんだと思います。技術的にスキルを上げることは勿論大事だけれど、長い目で見た時に学生という人生のタームは長いようでもの凄く短いです。それを現在進行形で感じ取れる時間が目の前にあることがとても貴重だし、ましてやそういう環境にいる世間の人達をみれる場所があるのは音楽を作る人間として、もの凄く貴重です。だから、僕にとって大学と言うのは世間と自分が合致している所、または乖離している所との距離を測る為の“ものさし”みたいな場所です。そんな紛れも無いノンフィクションに面食らいながらもフィクションとして昇華したい。そういう想いがあるからです。

そんな大学も毎朝、ほぼ死にながら行きつつ、色んな人と会って話を聞き、作品に触れている日々を過ごしていると、また音楽にしたいことが増えてたくさんの曲を書きました。歌詞のみですが、もしお時間がある方は過去の投稿に歌詞を載せてあるので読んでみてください。「BLANK」と「アグラオネマ」。

 

 

...と言った感じでした!いや、なっが。今、上にスクロールしてみたら想像以上に書いててちょっと引きました。これ、本当に僕が書いた?

書いていると案外、色んなイベントがあった事を知りました。皆さんはどうでしたか?今年は特に活動でもプライベートでも、たまに上手くいって、落ち込んで、上手くいって、落ち込んでの繰り返しで、感情の浮き沈みが甚だしかったけれど、そういうウネリがあったが故にちゃんと加速して、少しでも前に進めていた年かなと思います。

これまで色んな曲を作って、自分が鳴らすべき音楽と言うのはどこにあるんだろう?と、模索してきました。その研究を続けつつも、ハッキリと「室井雅也の音楽はこれだ!」と言えるような音楽を、そして誰もやっていないような事をやっていきたいです。シンガーソングライターだからと言って、別にアコースティックギター1本で弾き語らなきゃいけない訳じゃないし。

ずっと言ってる事ですが、自分の芯はブレずに変わらずに、変わっていきたい。引き続き、そう言う想いで活動していこうと思っていますので、皆さんはそのラボの一員として、一番近くで温かく見守っていてくれたら僕も伸び伸びと研究を続けていけると思います。

 

そんな僕のダラダラとした念仏をこの年末に皆さんに聞いていただきました。

今年は本当に沢山の方にお世話になりました。来年もどうぞ、室井雅也をよろしくお願い致します!

 

 

 

 

 

 

てか、荷造り終わってねぇ〜〜〜〜〜〜〜

急ぎまーす!!!!!良いお年を〜〜〜〜〜

 

                                          2018/12/28 室井雅也

アグラオネマ

 

アグラオネマ

作詞:室井雅也 作曲:室井雅也

 


解けた赤い糸を

結び直すように唄うのだ


君に似た赤い他人(ひと)を

探してみても

見つけられそうにないな


時の帳 ふたりを包む

名前すらも忘れてしまうのでしょう


ねぇ、マチルダ

愛し合った日々の事を覚えているかい


ねぇ、マチルダ

戯け合った嘘の続きならば


また あの場所で逢えるように

苗を植えておくからね

 

 

溢れ返る水面 ひとりを写す

翳り出した言の葉 萎びて行く


ねぇ、マチルダ

愛し合った日々を まだ覚えているんだよ

 

ねぇ、マチルダ

やがて咲く為に枯れるのなら


また あの場所で逢えるように

苗を植えておくからね


そしたら一緒に水をやろう

それまで僕ら さようなら

 

 

 

BLANK

 

 

「BLANK」

作詞:室井雅也  作曲:室井雅也

 


白み始めた日々は泡沫

音も立てずに 消えてゆくの

見慣れた顔も 過ぎ去る時も

灰色のビル群の向こう


雨を祈るのなら

泥濘みへ汚れに行くユーモアを

手を重ねなくてもいいさ

それでも

 

余白ばかりの日々を愛せたら

絶望もいつかのメロディ

ここにいない貴方へ届くまで

引き続き、暗がりの中

 

 

今を切り取って

色味を足して

ハート型の票を集めても

代わり映えないリアルは側に

ただ佇んでいるだけ


そこにいないのなら

氷山の一角のその下を

目を合わせなくてもいいさ

ここから


余白ばかりの君を愛せたら

憂いも新しいセオリー

ここにいないあなたへ届くまで

引き続き、群がりの中

 


歩み寄らなくても

足跡はそのまま過去になる

振り返らなくてもいいさ

今から

 

余白ばかりの日々を愛せたら

絶望も美しいのさ

ここにいない誰かへ届くまで

引き続き、暗がりの中


僕らは途中だ

 

最近のこと

どうもご無沙汰しております。室井です。随分と久しぶりに「はてなブログ」のアプリを起動したものだから、初期画面に戻っていてログインに少々手こずった。久しぶりに起動するアプリのパスワードを忘れてしまい必死に思い出している時間の不毛さと情けなさったらないね。

気づいたら夏になり、その夏も過ぎ、気づいたら10月。僕が寝ている間に誰かがカレンダーを何枚か多く捲っているのではないかと疑うほど、二十歳になってからの時間の進み具合が恐ろしく早い。「バナナムーン GOLD」(バナナマンのラジオ)で番組冒頭にいつも設楽さんが「もう◯月なの?今年終わるじゃん」って言ってしまいたくなる気持ちが少しわかる。わかるぜ、カイザー。

最終ログを見ると6月の下旬。このブログを始めるにあたって、当初立てた「2ヶ月間 毎週月曜の夜 更新」と言う自分の中の制約は達成できたものの、6月の下旬からアルバムやMVの制作に入ってしまい全く手が付けられなくなってしまった。それと言い訳がましくなるが、ちょうどその頃に大失恋をし、自分が思っている以上に精神的に参っていた。更新を楽しみにしていてくれた方には本当に申し訳ない。今では当時キツくて観れなかった恋愛映画も積極的に観れるようになり、快晴に喜びを感じ、毎日セブンのおでんを食べれるまでに回復している。大根ってこんなに美味しかったんだね。

 

それはさて置き。ではなぜまた再開しようかと思ったのか。初夏から秋にかけて何をしていたのか。そして今、何を思っているのか。リスタートを切る為にはまずそこから綴っていこうと思う。

 

先日、9月26日に自身3枚目となる1st アルバム「hen」をリリースした。2017年1月にリリースした1st シングル「A GIRL BY SEASIDE / ヒロインは君で」、2017年8月にリリースした1st EP「Talkie」に収録されている既存の5曲に加え、新曲3曲とインスト楽曲4曲を加えた計9曲からなるインディーズアルバム。このアルバムの話が出始めたのは今年の頭辺りで、これまでの室井雅也、そしてこれからの室井雅也を分けるための言わば“栞”の様な作品を一度出しておきたいと言う想いが発端だった。今回はあえて触れないが、またこのアルバムの内容については追々、このブログで綴りたいと思う。

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1st アルバム「hen」 

 

「インターネットとリアルの間を行くシンガーソングライター」と謳っている以上、このアルバムを単にライブハウスやCDショップで販売するだけでなく、インターネットを通して面白い事が出来ないかと考えていた。そのはじめの一歩として始めたのが3月から4月にかけて行ったクラウドファウンディングだった。もうこのご時世知ってる人が殆どだと思うが、一応説明しておくとクラウドファウンディングとは、「インターネット上で企画をプレゼンして色んな方から支援してもらうサービス」のこと。

今はもう、みんな楽しい事があったらTwitterにアップするし、良い映画があったらその感想をブログに書けるし、言わば誰でもお手元のスマホで発信できる“国民総クリエイター”の時代に突入している。そんな時代だからこそ、ファンの人をも制作者に取り込んでしまって、一緒に自分のインディーズの区切りとなるアルバムを作れたら一番幸せで健康だと思った。そんなこんなで、目標の150万には達成できなかったものの、141万円と言う金額(「ヒロインは君で」のMVとアルバムの制作資金)が集まり、無事にどちらも世に出すことができた。改めてお礼を言わせてください。ありがとう。

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その「ヒロインは君で」のMVをこれまで監督してくれた方にお願いするだけでは単純でつまらないなと思い、インターネットで大活躍しているYouTuberの水溜りボンドのカンタさんにオファーするに至った。こんな事あんの?ってくらいドラマチックで自分でもびっくりだけど、実はカンタさんとは2016年の暮れ辺り、1作目の「A GIRL BY SEASIDE」のMVの打ち合わせをしていた時に偶然カンタさんが隣の席にいらっしゃって、そこで初めてお話したのが出逢いだ。

撮影が始まったのはちょうどこのブログが途切れた6月の下旬頃、栃木県での遊園地とホールを貸し切り、大規模なロケを行った。撮影のカメラマンやスタッフは高校時代にネットで知り合った友人達で、そう言った意味でも”これまで“の詰まった作品になっていると思う。カンタさんと一緒にセブンティーンアイスを食べた初夏の日がもはや懐かしい。まだご覧になっていない方は是非。

「ヒロインは君で」MV

 

その最中行っていたレコーディング作業も無事完パケし、アルバムのジャケ&アー写撮影、それから新曲「カナシズ」のMV撮影を行ったりなど、夏は制作漬けの日々で毎日が本当に楽しかった。心底僕は「作る」と言うフェーズの作業が好きで、それらが世に出る瞬間に一番の喜びを感じる人種だと実感した。2ヶ月連続でMVを出せた事も、春頃から企てていた事なので実現できてよかった。(だからもっとみんなウザいくらい反応してくれていいんだよ!)

「カナシズ」MV

 

しかし、そこで問題が起こった。“起こった”は少し大袈裟な表現かも知れないが、作品を作ったは良いものの、それをどう面白く受け手に届けるかという問題。作品を産むだけ産んでおいて後は放ったらかしでは、作品の育児放棄でしかない。正直なところ、今の僕はその解決策の正確な解を出せてはいないが、より作品を面白くするための仕掛けをした。それは1stアルバム「hen」の発売にあたって、自分と所縁のある人達4人との対談記事をオウンドメディアとして発信する事。もうネットやフィジカルのメディアからオファー待ってるくらいなら、自分たちでしちゃえば良いじゃん!って言う動機。

そもそも、僕はドキュメンタリー番組や制作秘話みたいなものが昔から大好きで、なぜその人がその作品を作るまでに至ったのか、どういう人と出会ってできたのか、と言った裏側を知りたくなってしまう。その裏側を知ると、よりその作品、表の部分がまた違った角度から浮かび上がってくる。その体験を僕のファンの皆さんにしてもらいたいと思ったし、その記事を読んだ事をきっかけにアルバムを買って聴いてみようと思ってくれる人が少なからずいるのではないかと思い、実行に移った。1st アルバム「hen」の特設サイトにて絶賛公開中なので、まだ読んでいない方は是非読んでみてほしい。

 

①水溜りボンド カンタ(YouTuber)

②とけた電球 岩瀬賢明(ミュージシャン)

松本花奈(映像作家)

④海沼蒼太(会社員)

 

...と言ったような夏だった。随分と遠回りしたけど、ざっとこの夏のハイライトとなぜそれに至ったかと言う理由はこんな感じ。この夏までに音楽でもプライベートでも色んな経験をして、嫌ってほど現実味を味わったのでそれをちゃんと記録として残して、結果的に誰かのためになっていれば良いなと思い、またブログを再開することにしました。

てかもう2000文字超えてんな。ブログ書きたい欲が随分と溜まっていたようで、ずらずら書いてしまいました。ここまで読んでくれてる方はどうもありがとう。

 

ここまで読んでもらってわかる通り、僕は根がクソ真面目で物事にいちいち理由を求めたがってしまうどうしようもない凡人です。友達に恵まれてたり、運が良かったりするだけで、どうやっても天才になれない。それでもやっぱり「作る」事が好きで、それをどう受け手に面白く伝えるかと言うのが好きで。さすがに「お客様が神様!」までは思わないけど、受け手を楽しませれた方がどちらにとっても一番健康だと思うし、ちゃんとそれぞれにそれぞれの生活があるんだと言う事を汲み取れる音楽家でありたいと常々思っています。

表に立って陽の目を浴びてる人間こそ、その光に目が眩んで才能に自惚れてるんじゃなくて、ちゃんと影があるからこそ光が生まれて、発信源を抱えているからこそ影の部分まで汲み取っていかなくちゃならない。そういう意味で僕はいつまでもオフビートで、そしてどこまでも普通でいたいと思っている。

 

そんなまだまだケツが青い僕ですが、まだまだこれからも面白い事を考えています。慢性的に曲は書いていますが、それをいち早くみなさんに聴いてもらえる形にする努力をしています。

 

いや、でもまずは!

 

1st アルバム「hen」売れてくれ!!!

 

次作はまた更に良い曲書きますから!!!!!

 

全国のCDショップにもサブスクにも置いてありますから!!!!!!!!!!

 

...はい。と言うわけで、引き続きこのブログ、そして室井雅也をどうぞよろしくお願い致します!まだまだいくぞ!それでは。

2018/10/03

言葉のプール

このエッセイを書く上で、いつも書き始めを悩む。

インパクトがあった方が良いのか?」
「これでは堅苦しくなり過ぎてはないか?」
「もうちょいラフに始めた方が読んでる人も楽しく読めるのでは?」

 

...いや、どうでもいいな。でも、案外書いてみると悩むのよ。本当は、

「やあ!みんな元気かい?今週のエッセイいっちゃおう!!」

みたいなバイブスで始めたいところ。来週やろっかな。

 

まぁでも、そんなことでこう悩んでしまうのは紛れもなく「伝えたい」からだ。今読んでくれてるあなたに少しでも分かりやすく、スッと伝わって欲しいという気持ちが無意識の内に自分の中にあるからに過ぎない。

 

ん、てかまず「伝える」ってなんだ?


これまで当たり前にしてきた事だけど、よくよく考えると一体どういう状態なんだろう?

とふと思った。

今日はその「伝える」という事についてログしたい。

 


大前提として、「伝える」というのは自分ではない誰かがそこに存在して初めて成立する動詞である。つまり、自分一人では意味を成さない。

当たり前だが、自分以外はどこまでいっても他人でしかない。それはどんなに気が知れている友人であっても、恋人であっても、ましてや家族であっても同じだ。なんかちょっと悲しいけど。

 

そんな他人であるはずの人に僕はどうやって「伝える」という事をしてきたのだろう?

そして、どうやったら上手く「伝わる」のだろう?

と、またクエスチョンマークがポツポツ増えやがる。頭が痛い。

 

例えば想いを馳せている人に好意を伝える場合。

「好き」という言葉一つとってみても、その言葉の重みは人それぞれである。

ある人はその場その時、咄嗟に思い浮かんだ「好き」なのかもしれない。
ある人は冗談半分で言った「好き」なのかもしれない。
ある人は何周も考えて、その結果やっと言えた「好き」なのかもしれない。

でも、その「好き」に至るまでの時間と言うのは相手には一切伝わらない。と言うか、他人が自分じゃない限り伝えることができない。映画や音楽を観たり聴いたりしてその人と重ね合わせたり、友人と何遍も相談を重ねたりしたことが皆さんにもあるだろう。だが、あの時間や空気感はまるで伝わらない。
残酷だが、咄嗟に出た「好き」の方が伝わるならそれはそれで正しいとされてしまうのだ。

でも、なんか悔しい。遣る瀬無い。100まであるなら限りなく100で伝えたい、と僕は思ってしまう。

 

だとすれば、どう伝えればいいのか。「伝える」に至るまでの時間や気持ちを最大公約数的に上手く伝えるには、どうすればいいんだろう、そんな事をここ最近ずっと考えていた。

きっとこれらの問いの答えはない。
ただ、それも分かり切った上で一つだけ、自分なりに出した答えがある。


少し話は逸れるが、対人関係や人間関係というはほんの些細な出来事が大きな出来事を招く。本当は思ってもいない事を言ってしまったり、してしまったりする。
なぜそんな事が起きてしまうかと言うと、「二面性」を見抜いていないまま関わってしまっているからだ。分かりやすく言うと、相手がここに来るまでにどういう状態で来て、どういう気持ちで、そしてどういう言葉で伝えてきたかを知ろうとしていなかったからだ。相手の気持ちを察しておくと、きっと自分が話す言葉も変わってくる。

そんな軋轢を未然に防ぐには相手の「二面性」を知り、自分が素直で在り続けること。
仄めかしたり、匂わせたり、当てつけたりしてもただただ下品さが露呈するだけで、何も伝わらない。想ってるだけじゃ伝わらないから。

そんな相手の「二面性」を見抜くことが伝えるための土壌を作っておくことになり、結果的に伝わりやすくなるのではないか、僕はそう考えている。


そして、シンガーソングライターである前にまず一人の人間として、相手に「伝える」という術をもっと学ばねばと日々、数多の言葉がばら撒かれたプールで溺れかけている。上手く泳げるようになりたい。

 

このエッセイはあなたにちゃんと伝わっていますか。

季節のグルーヴで

梅雨に悩まされている。とても。

先日、ニュースで梅雨入りが発表されてからと言うもの、地球もそれを知ったように雨に本腰を入れてきやがった。ろくに洗濯物も干せやしないは気圧変動によって頭痛と喘息が悪化するはでもう生活がぐちゃぐちゃだよ。女性の皆様も湿気によって前髪が右往左往している最中であろう。いつもメイクご苦労様です。

だからさ、もうやめようよ梅雨なんか..........

 

 

ああ!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

梅雨のばか!!!!!!!!!!!!!!

 


.......こう心の中で叫んでみても地球は何食わぬ顔で梅雨という名の地獄のハーフタイムを続行しやがる。半ば八つ当たりだ。

でも、地球は全く悪くないし、YESもNOも言わない。それが故に我々のやり場の無いストレスをまとめてぶつけても無言で全てを受け入れてくれ、許してくれる。地球は大き目のサンドバッグとしても使えるっぽい。

地球、いつもありがとう。そして、馬鹿野郎。

 


...一旦落ち着こ。

 


梅雨なんかは露骨にそうだが、季節の変わり目には必ずと言っていいほど雨が降る。北と南の高気圧がぶつかる事で停滞前線ができやすくなるからである。

そして、雨期が終わる頃には新しい季節を連れて来る。言わば雨風が四季のインタールードとしての役目を担っている。舞台で言うところの「暗転」のようなものかな。

季節が移ろうと言うことはそれと並行して時間が流れている。時の流れと言うのは美しく、時に残酷だ。

そんな季節の狭間に立たされている今だからこそ、「時間って一体何なのだろう」とふと考えてしまった。

 

高校の時にどうしても好きになれなかった野球部の顧問も今じゃ地元の友人との酒のつまみになり、笑い話になった。

喧嘩して疎遠になった友人も今じゃ馬鹿馬鹿しくなるほど気にならなくなった。

死にたくなるくらい後悔して、もう何もかもやり切れなくなったあの日々も今じゃあの時に自分の弱さを知れてよかったと思えるようになった。

「時間」と言う距離を置くことで自他を整理整頓し、見えてくるものがある。それは全てを解決に導いてくれる事もあるだろうし、逆に全てをぶち壊す事もある。

いずれにせよ、その時間を捉えようとすることで物事の本質や真実が見えやすくなる。時が流れたことで、酸いも甘いも「思い出」としてパッケージ化されたのだ。

ただ、「思い出」は目に見えない。実態を持たない。

でも、その時間の中にある風景や愛する人を思い返して今の自分の活力にする事ができる。

僕はその一連の所作に、神様を祈るのと近しいものを感じた。もしかすると「時間」って「神様」なのかも知れない、と思った。どちらも実態はないけど、願うことで心の中にその人にとっての”答え“が生まれるから。

 

時間が流れた後には「経験」と言うオマケがついてくる。死ぬほど楽しかった日々も、死ぬほど辛かった夜も、結果的に経験となって今の自分の血となり肉となる。

アップロードにアップロードを重ね、様々な選択を選び抜いた先にいる今のこの瞬間の自分は、自分史上最新で最強の自分であるに違いない。だからこそ、今の自分を見てもらいたいと強く思っている。

 


...と、少し真面目な話になってしまったが、僕はこの文章を書きながら、行きつけのとんこつラーメン屋さんで替え玉を3回した。計4杯のとんこつラーメンの食べたことになる。これまでの最高記録である。最新で最強。

 

そんな時間という名の神様によって、今死ぬほど悩んでる事もきっといつか笑い話になる。

大好きだった恋人との記念日もきっと普通の日になるだろう。まぁ、それはちょっとさみしい気もするけど。

 

あの日の最高で最低な思い出達が、ちゃんと思い出になるまで僕は唄いたい。

そんな気持ちを込めて、先日、「季節のグルーヴ」という歌をマイクに向かって精いっぱい吹き込んだ。

カレーライス

6月に入り、次作のレコーディングが始まった。

これまで、昨年の1月に1st両A面シングル『A GIRL BY SEASIDE / ヒロインは君で』、同年8月に1st EP『Talkie』をリリースしてきた。「シングル、EPときたら次はアルバムだろう」という訳で新曲を3曲録り、僕が東京で音楽活動を始めてからの第1章を締めくくる様な一枚にしたいと考えている。

リリースしてきた2作とも、友人のトラックメーカー・千葉大樹氏に編曲をお願いし、街のレコーディングブースを使い、ほぼ宅録の様な形で録音してきた。しかし今回はバンドのメンバーとの楽曲アレンジを経て、ご縁もありプロのレコーディングエンジニアさんにお願いする運びに。更にパワーアップした音源が作れることを首を長くして待っていた。

 

そして先日、ついにレコーディング初日を迎えた。初めての“ザ・レコーディング”なだけに興奮と緊張で前日はなかなか寝つけなかった。ほぼ遠足前日の小学生。

初日はベーシック録りと言って、所謂リズム隊と呼ばれているベースとドラムに加え、僕が演奏するバッキングギターを録音。今回はレコーディングエンジニアさんと、更に「ドラムテック」と言うドラムに関するエンジニアさんも呼んで頂いた。これが本当に凄い。

ギターやベースと言った弦楽器は演奏前に「チューニング(調律)」をしなければならないと言うのはほとんどの人がご存知だろうが、実はドラムにもチューニングをしなければならない。そのドラムチューニングはとてもシビアなもので、専門的な知識や技術が無いと非常に難しい。
しかし、ドラムチューニングがバシッと揃っていると楽曲とのハマりが良くなって、結果的に気持ち良い仕上がりになる。

ドラムテックはチューニングだけではない。音作りのサポートもしてくれる。楽曲の曲調や雰囲気、歌詞に合った音作りを相談しつつ提案してくれる。実際にRECしてみて音を聴いてみると、驚くほど理想の音を作ってくれて爆笑してしまった。ギターや歌だけでなく、他の楽器の特性や好みの音を出す術を学ぶ事は重要だと思った。

是非、新曲はそういう細かな点も聴き込んで見るとより立体的に楽しめるかもしれない。お楽しみに。

 

 

......と、かなり前置きが長くなってしまい、読者のみんなも今ごろ泡を吹いて絶賛気絶中だと思われるが、今回は「つくる」ということについてお話したい。


僕は「つくる」という事が昔から好きだ。

小学生の当時、僕は工作が大好きで、以前エッセイでもお話した通り実家に和室があるのだが、その部屋一面に渡って「発明品」と称したオリジナルの工作で埋め尽くしたことがある。
プラレールのレールを家中に張り巡らせ、新幹線を爆走させていたこともある。父親がそのレールを裸足で踏んづけてアニメみたいに痛がっていたのを今思い出して、ちょっとにやけた。


自宅で母親がピアノの先生をしている事もあり、ピアノの音色を身近で聴ける環境があった。母親は「自分だと甘えてしまう」と考えたのか、自分は小学6年生まで別のピアノの先生に習っていた。

しかし、「既存の曲を練習するのって何が楽しいんだろう」と、ガキとは思えないほど偉そうな理由で辞めることになり、中学時代は部活(陸上部)に専念することを決意。
陸上部を引退後、家にいる時間が長くなり、受験勉強があるとは言え暇を持て余していた。そんなこんなで、「そう言えば父さんギター持ってた気がするし、やってみるか」と、ゆるっゆるの理由で中学3年生の頃に父親のアコースティックギターを借りてギターを始めたものの、ギタービギナーの最初の関門とも言える「Fコード」でお決まりの挫折。諦めた数週間後に久しぶりギターを触ってみると超綺麗な「F」が弾け、奇跡の再スタート。

そして音楽そのものへの興味が徐々に湧いてきて、最初はピアノで曲を作り始め、後に歌のある曲をギターで作り始めることになる。この「曲をつくる」という作業が本当に楽しくて、自然とコードも沢山覚えていった。

 

 

あれから上京し、東京で本格的に音楽活動を始めてから約2年が経つ今でも、僕は「曲をつくる」という作業が一番好きだ。

まずコード進行を考えメロディを乗せてみる。

曲の展開はどうすれば一番ドキっとさせられるか?

歌詞で何を伝えたいのか?

アレンジはどうしよう?

そんな事を考えて、頭の中で鳴っていたものが形になっていくその過程が本当に楽しくて楽しくて仕方がない。できれば曲を作りながら死にたい。火葬場で棺の中にいる時もできれば曲を作っていたい。いや、それはまだ生きてるな。

 


当たり前だけど音楽は食べれないし、飲めないし、着れないし、浸かれないし、住めない。「衣食住」のどれにも当てはまらない、言ってしまえば「単なる娯楽」に過ぎないのかも知れない。
そんな物理として存在しない、目には見えないものにちゃんとお金を払ってでも手に入れたいと思う人が世界中に沢山いて、生きがいとしている人がいる。改めて考えてみると、とても不思議で素敵な事だ。そんな素敵なものを死ぬまで作り続けることができたら、どれほど幸せだろうか。

僕も気づけば大学3回生になっていて、周りが「就活」と言うワードを口にすることが増えてきた。それと同時に東京で一人暮らしを始めてから3年目でもある。地下鉄の乗り換えで挙動不審になる事は無くなったし、行きつけのお店もできた。標準語が自分の標準になりつつある。たくさん失った。その分、大切にしたいものもたくさんできた。

この街に出てきて感じたこと、出逢った人、流れた時間。最高も最低も一切合切、全部音楽にして、ぎゅっと真空パックして届けたい。そんな風に素直に思えている、


前置きでも散々語り散らかしましたが、楽しいレコーディングもまだ始まったばかり。

「つくる」という過程の楽しさをしっかりと感じつつ、皆さんが新譜を初めて再生するその瞬間の表情をイメージしながら、引き続き頑張ります。

 


...と、そんな文章を書いてたら母親から「最近ちゃんと食べてる?」と言うLINEがきたので、久しぶりに家でカレーでもつくってみようかな、なんて思った。